| 「みなさん、ごきげんよう。椎名真優です」 | |
| 「今回は、りりくる Vol.2『bitter honey』について、お話ししたいと思います」 | |
| 「……あのさお姉ちゃん、人前だからって猫被りすぎでしょ。それじゃ紹介にならないよ」 | |
| 「っ……いきなり余計なこと言ってるんじゃないわよ……」 | |
| 「はいはい。じゃあ黙ってまーす」 | |
| 「こほん……。それでは改めまして、りりくる Vol.2の紹介をしたいと思います」 | |
| 「詳しいことはよろしくね、真衣」 | |
| 「えっ、あれっ、丸投げ!? ていうかどこかで見た展開!」 | |
| 「喋っていいって言ってるんだから、泣いて喜びなさいよ」 | |
| 「もう、しょうがないなぁお姉ちゃんは……」 | |
| 「あはは……なんだかいつも、仲いいよね」 | |
| 「いやいや、あたしたちの方が仲いいし!」 | |
| 「なんでそこ張り合うのさ……」 | |
| 「そうよ、取り立てて仲がいいというわけでもないのよ?」 | |
| 「えっ、ひどい!」 | |
| 「い、いいから、進めなさいよ……」 | |
| 「はいはい……」 | |
| 「えっと、『bitter honey』は、こんなツンデレなお姉ちゃんとあたしが、いつの間にか開いてた微妙な距離感をなんとかするってお話でーす」 | |
| 「でっ、デレてないでしょ……!」 | |
| 「え~? 外ではしっかり者だけど、家ではいつも頼ってくれるでしょ」 | |
| 「こっ、こき使ってあげてるだけよっ///」 | |
| 「はいはい」 | |
| 「も、もうっ、私のことはいいから、あんたの紹介でもしてなさいよ……」 | |
| 「え、どうしよ……部活のこととか話す?」 | |
| 「陸上部だっけ」 | |
| 「うん。走るのは好きだよ。楽しいし」 | |
| 「……バカっぽい」 | |
| 「なんでさー!」 | |
| 「(あんたが部活ばっかり行くせいで……あんまり一緒に、いられないのに……)」 | |
| 「椎名先輩は、美術部でしたよね。絵を描いたりするの、好きなんですか?」 | |
| 「えっ……ええ、そうね……」 | |
| 「確かさ、昔、お姉ちゃんの描いた絵をあたしが誉めたことあったでしょ? それからじゃない?」 | |
| 「さ、さあ……そんな記憶、ないわね」 | |
| 「あれっ、そうだっけ?」 | |
| 「(真衣が喜んでくれるのが、嬉しかったから、とか……そんなの、言えるわけないでしょ……///)」 | |
| 「ん、なに、さっきからどうしたの?」 | |
| 「なっ、なんでもないわよ……っ///」 | |
| 「そう……? まぁ、いいけど」 | |
| 「こほん……。とにかく、これで少しは、私たちのことをわかってもらえたんじゃないかしら」 | |
| 「だといいんだけどね」 | |
| 「次回は……あぁ……」 | |
| 「アリスちゃんと織部先輩の紹介なんじゃないの?」 | |
| 「あの人は……ちょっと、なんというか……」 | |
| 「おぉっと真優さん! 私たちの恋路は邪魔させませんよ!」 | |
| 「誰もそんな心配してないから」 | |
| 「恋の高速道路ですからね!」 | |
| 「事故れ」 | |
| 「えっと……相変わらず、テンション高いね……」 | |
| 「い、イブだけよ……っ///」 | |
| 「あら真優さん、なんだか私のこと、睨みすぎじゃありません?」 | |
| 「いえ、別に……」 | |
| 「あ~、お姉ちゃん、織部先輩のこと苦手なんだっけ」 | |
| 「き、嫌いなだけよ……」 | |
| 「それ、余計に失礼じゃない?」 | |
| 「うふふ、ひどい言葉には慣れてますから、平気ですよ。むしろバッチコイです!」 | |
| 「ちょっと、それじゃあわたしが、ひどいことばっかり言ってるみたいじゃない……」 | |
| 「あら、そうですよね、すみません。お嬢様のは、ただの愛情表現ですものね♥」 | |
| 「うるさい、ばか……///」 | |
| 「まったく……付き合いきれないわね……」 | |
| 「ってことで、次回はこの2人の紹介だよ」 | |
| 「あたしたちの、りりくる Vol.2『bitter honey』も、よろしくねっ」 |



























